今日(3月28日)の午後に撮影
した桜並木です。
私は、昨日の午後も桜を見にやって来ていた。
満開になり、やがて桜吹雪の中を通るとき、幽玄の世界に圧倒される場所なのだが、今年は蕾の数が少ないようだ。
その中でも、沢山花を咲かせている枝を写してみたが今年の花のつき具合は如何だろう?
やがて
桜並木を過ぎ、駅から続く真っ直ぐな道に出た。
車の行き交う大きな通りだ。
交差点を左に折れ、海に向かう道を歩き始めた。
行き交う車に逆らうように、車道を走っている老人の姿が目に入った。
白髪の髪は肩まであった。痩せぎすの老人は、遠目には男女の判別はできなかった。
やがて、迫り来る車両に恐れをなしたか、今度は反対側の車線を走り始めていた。
途中、交番があるので、そこに人が居て見咎めてくれる事を願った。
ところが、難なく交番前を通り過ぎてしまった。
駄目か!そう思った時、老人は分離帯に入りポールに摑まっていた。
車を横道に入れた女性が言葉を掛け、手を引いて歩道に連れ戻していた。
探しに来た家族が、保護したのだろうと勝手に思った。
傍らを通り過ぎると、「お名前は?」と訪ねる女性の声。
「公園は、こっちじゃないですよ」と話していた。
海浜公園に行くつもりらしい事が分かり、そのことに関しては女性も納得していた。
けれども、私は引き返した。
足を止めずに、女性に交番を指し「行ってきます」と声を掛けた。
「お願いします」と返事が返って来た。
いつも、留守勝ちの交番ではあったが、今日は人影があることを確認して通り過ぎた。
交番には、留守番の男性が居た(最近導入された制度)。
事情を説明すると、駅前交番に連絡をしてくれ、おまわりさんが来てくれる事になった。
その間、女性は歩道を歩いて行くように老人を説得してくれていた。
彼女は仕事の途中だったそうで、その後、車に戻って行った。
私は、急いで後を追って行く事にした。
老人は、歩道を歩いたり車道に入ってみたりしながら海浜公園を目指しているようだった。
まもなく、パトカーが私を追い越して行った。
老人が居る辺りで左折した。
大通りに戻って、信号を越した位置で老人と話をしていた。
もう一台、パトカーが海の方角からやって来てこの現場を確認して走り去った。
私が、近づいて会釈をすると傍らに一人の警官が来てくれた。
「通報した者ですけど、もういいですね?」と声を掛けると、
少し言葉を交わしてから、「有難うございました」と言ってくれた。
その後、おまわりさんからの報告によると
「確かに、少しおかしい(そう言った後、言葉を選んで)、、、認知症のような部分もあるんですけど、住所も言えますし歩いて来るような距離でもないんですけど、<海浜公園に行って帰る>と言ってましたので、様子を見ると言っては変ですけど、まあ様子を見てみましょう。又、何かありましたら御協力ください」
と、言われた。
「お世話様でした。有難うございました。」と言って電話を切った。
80歳代のおじいさんだった。
決して清潔とは言えない風貌と、(そろそろ、捨てませんか?)と声を掛けたくなるようなボロ靴を履いていた。
何時間かかってやって来たのか?それに、家には何時に帰り着けるんだろう?
老害という言葉が頭を掠めた。
年は、自覚のないまま過ぎて行くのかも、、、、、
年を重ねる事の自覚を持って生きなければ、迷惑を掛ける事が多くなりそうだ。
でもおじいさんは、ただ海を見たかっただけなのかも知れないな。
たぶん、海を見たかったんだよ。きっとね。
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